塗料・塗膜形成技術

ピンホール

塗装トラブルと対策
【ピンホール】  
英語名:pinhole

欠陥用語 ピンホール
英語名 pinhole
類語 針穴、ピックスキン
発生工程 塗装、乾燥・硬化後
現象

塗面に針でつついたような小穴が生じた状態。

塗装トラブルと対策【ピンホール】

発生原因 A:被塗物状態
・表面に油、水分が付着している。
・素地に小穴がある。
・下地に空気が吹き出す小穴がある。
・(鋳物など)温度が高すぎる。
C:塗料
・粉体:ブロッキングした塗料を使用した。
・液体:ゲル化した塗料を使用した。
D:塗装機
・スプレー用空気中に水、油等が含まれている。
・霧化空気圧カが低すぎる。
E:塗装条件
・塗料粘度が高すぎる。
・希釈溶剤の溶解カが不足している。
・希釈溶剤の沸点が低くすぎ乾燥が速い。
・塗膜厚が厚すぎる。
・塗料にコンタミがある。
G:乾焼・硬化条件
・下塗塗膜の乾燥が不足している。
・厚塗りした塗膜を急激に加熱乾燥した。
・セッティング時間が短すぎる。
対策方法
・油、水分をきれいに拭き取り清浄にする。
・パテで穴を埋める。
・シーラーを塗布するか、または空焼き、予熱塗装を行う。
・温度を規定まで下げる。
・新しい塗料に変更する。
・同上
・エアラインのフィルター、ドライヤの機能をチェックする。
・霧化空気圧カを高くする。
・指定の溶剤を使用し、かつ粘度調整を行う。
・溶解カの強い溶剤を使用する。
・高沸点溶剤を混合する。
・規定の塗膜厚に下げる。
・新しい塗料に変更する。
・条件に沿った乾燥を行った後、上塗りを行う。
・徐々に加熱し、溶剤がある程度蒸発してから本乾燥する。
・セッティング時間を長くする。
[備考]一度できたピンホールは再塗装では解消できない。塗膜を研磨した上で再塗装を行う。
ピンホールが発生しやすい塗料はアミノアルキド樹脂、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂など。
ピンホールが発生しにくい塗料は油ペイント、カシユー、長油性アルキド樹脂など。
確認方法及び使用機器 目視、ピンホールテスター
対策商品 炉内温度計 イージートラック、XL ピンホール測定機 ウェーブスキャン エアードライア-

 

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