塗料・塗膜形成技術

SEC減圧塗装機

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SEC減圧塗装機

塗着効率(90%以上)が、非常に良い新開発塗装装置!

商品番号:TK-061_1
価格:別途お問合せ下さい。

SEC減圧塗装機

塗装ライン塗着効率改善のため減圧塗装方式の水性塗料専用塗装システム
スーパーエココート(SEC)塗装システム導入をご提案します。

ご提案内容

塗装工程を現行のスプレーから高塗着効率のSEC塗装システムに変更する事により、塗装工程短縮と塗着効率を90%以上にする事が可能です。

現行スプレー塗装の問題点

  1. スプレー塗装工程の塗着効率が悪い。
  2. 端面塗装の専用ガンが必要。
  3. 塗装ブースの占有面積が大きい。
  4. ノズル目詰まりによる塗装不良が発生する。

改善の要点

  1. 塗着効率を改善し、塗装コスト改善をする。
  2. 6面同時塗装による工程短縮を図る。
  3. コンベア速度を早くして生産性の向上を図ることができる。
  4. ノズル詰まり等の不具合が無く安定した品質が保てる。

効果予測

  1. 原単位の塗料使用量を現行より40%削減できる。
  2. ライン速度UPにより塗装生産性が向上する。
    (CV速度60m/min対応)

検討事項

SEC塗装システムはスプレーなどの一般的な塗装方法とは塗装システムが根本的に違う為、ライン導入には十分な事前検討が必要です。
主な検討事項は以下の通りです。

  1. 使用塗料の選定
  2. 塗装品質の確認
  3. 作業性の確認

塗装テスト

技術センターにスーパーエココート(SEC)塗装システム実験設備を用意しています。高塗着効率型塗装システムのスーパーエココート(SEC)システム導入をご検討の際は、塗料選定、品質確認、作業性確認等の事前検討のお手伝いをさせて頂きます。是非一度塗装テストをご計画ください。

1回のテストに必要な資材

  • 塗料必要量:水性塗料150L
  • 被塗物寸法:
    W455×L1500~3030×T14~20

以上をご用意ください。

オーウエル減圧塗装システム:スーパーエココート(SEC)塗装システムについて

オーウエルでは減圧塗装方式を窯業建材塗装向けに改良し、高塗着効率のスーパーエココートシステム(SEC塗装システム)を完成いたしました。オーウエルのSEC塗装システムには以下のような特長があります。

  1. 特殊なスリット構造の採用で従来の減圧塗装では塗装困難だった、横目地や深彫り模様の外壁材を容易に塗装する事が出来ます。
  2. 入り口スリットの自動開閉トビラ設置によりワークの長手方向の均一な塗装が可能です。
  3. 減圧用ルーツブロアーにインバータ制御を採用し塗装仕上がりに最適な風量コントロールが出来ます。
  4. 気液分離にサイクロンを直列2基採用し塗料の回収効率を高めると共に塗料中の気泡が抜けやすくしています。
  5. 配管中に粘度計を設置し常時塗料粘度をモニタリングし、制御を組み込む事で自動粘度調整ができます。
  6. マスク治具を取り付ける事により、裏面への塗料付着を防止する事が出来ます。
    上塗り塗料のように裏面コートが必要無い場合に対応出来ます。

SEC塗装システムの概要

  1. スーパーエココート(SEC)塗装システムの原理
    SEC塗装システムは、チャンバーと呼ばれる箱状の塗装室に塗料を供給し、チャンバーの側面2個所にワーク出入り口を設けます。チャンバー上部にはダクトを設け、チャンバー内部空気をルーツブロアーで吸引して減圧します。減圧によりワーク出入り口開口部(以後スリットと呼ぶ)から高速の空気が流入し、チャンバー内の塗料を吸い上げると同時にチャンバー内を塗料粒子が大量に含んだ空気の流れを作り、スリットから入ったワーク全面に塗料を付着させ塗装します。ワークが出口スリットを通過するときに流入する高速の空気流によるエアーナイフ効果によりワークに付着した余分な塗料をしごいて均一な付着量を得る塗装方法です。
    ダクトから空気と共に排出された塗料は、回収装置により補足され、塗料供給タンクに送られ、再びチャンバーに送り込まれます。塗料はワークに付着して持ち出される以外は循環経路内を回り再利用される為、非常に効率の良い塗装システムです。
    SEC塗装システムは減圧環境下で塗料を循環使用する関係で経時変化による粘度上昇が起こりますので使用する塗料は水性塗料限定となります。
  2. 塗装条件設定要因
    SEC塗装システムで塗布量を決定する要因の主な項目は、次の4項目です。(1)スリットの風速(2) 搬送速度(3)塗料粘度(4)減圧度
    ※この中で塗料粘度は経時変化するので粘度を一定の範囲に保つ何らかの管理が必要となります。
  3. スリットの役割
    SEC塗装システムにおいてスリットは重要な役割を果たします。スリットとワークの隙間を通過する空気流の速度と風量により塗料の付着量が決定されます。このため、最適な付着量になるように隙間寸法を決め、ワーク断面形状に合わせたスリット形状が必要となります。
  4. 搬送速度
    スリットを通過するワークの搬送速度は塗料の付着量に大きく関与します。ワークはチャンバー出口スリットでエアーナイフ効果によるしごき作用を受けますが、この時の通過速度によりしごきの程度が変わります。
    搬送速度を早くするとしごき作用を受ける時間が短くなり付着量は多くなります。搬送速度が遅いとしごき作用を受ける時間が長くなり付着量は少なくなります。本SEC塗装システムでは搬送速度を20m/min~60m/minの間で最適な付着量が選られる搬送速度を決める必要があります。
  5. 塗料粘度
    塗料粘度は塗料の付着量に大きな影響を及ぼします。一般的に塗料粘度が高いと付着量は多くなり低いと少なくなります。一般的には、1~5ポイズの範囲で塗料粘度を設定します。
    又塗料粘度は、付着量のみならず、品質面でも重要な要因となりますのであらかじめ減圧塗装システムで塗装する事を前提とした塗料粘度設定が必要です。
    減圧塗装システムでは、塗料を減圧環境下で循環使用する為、経時変化で粘度上昇が起こります。粘度を一定範囲内に保つ管理が必要となります。自動粘度調整システムをオプション設定できます。
  6. 減圧度
    減圧度は塗料の付着量を決める重要な要因です。スリット形状、搬送速度、塗料粘度が一定のとき、塗料付着量を増減する唯一の方法は減圧度の調整となります。減圧度が低くなると付着量は多くなり、減圧度が高いと付着量は少なくなります。
  7. 使用できる塗料
    SEC塗装システムに使用できる塗料は、水性エマルジョン塗料であれば使用できますが、システム内に塗料残量が多い為、原則として反応性の無い塗料を使用します。いわゆる溶剤塗料は使用できません。
    SEC塗装システムは頻繁な色替えにはなじまないため、色替えの少ない塗料を対象にします。

SEC塗装システムの利点

  1. 均一な塗装が出来る
    SEC塗装システムは、塗料粒子を含んだ空気流が充満したチャンバー内をワークが通過して塗装を行うので、スプレー塗装では塗れない複雑な形状も塗装する事が出来ます。一例として、窯業建材外壁ボード側面接続部の入組んだ内部も塗装する事ができます。
  2. 塗着効率が高い
    SEC塗装システムは、ワークに付着して持ち出される塗料以外は、基本的に循環経路内から外部に出る事はないので90%以上の非常に高い塗着効率になります。
  3. 塗装作業効率が高い
    SEC塗装システムはスプレー塗装に比べ、搬送速度が早く設定でき、ワーク6面が一度に塗装できるので工程短縮が可能となり高い塗装効率が期待できます。
  4. 作業管理が定量化できる
    SEC塗装システムは、塗装条件として、スリット形状、搬送速度、塗料粘度、減圧度、の各項目を管理する事で再現性の高い塗装をする事が出来ます。

SEC塗装システム設備仕様

オーウエルSEC塗装システムの標準設備構成は、以下の通りです。

  • 基本条件
    被塗物寸法:W455×L1500~3030×T12~25
    搬送方法 :縦1枚流し
    搬送速度 :20~60m/min
    パスライン:1200mm
    使用塗料 :水性エマルジョン型1液塗料を標準とする。
  • 装置仕様
      1. 塗装チャンバー本体1基
        • 材質:SUS304
        • 外形寸法 :W700×L490×H1700
        • 入口スリット:自動開閉
        • 架台上の塗料受けパン内の引出しレール上に設置
      2. 回収用サイクロン2基
        • 材質:SUS304
        • 外形寸法
          :φ700×H1500 1基
          :φ650×H1500 1基
        • 各サイクロン マノメータ付
      3. フィルターボックス1基
        • 材質 :SS
        • 外形寸法 :W1300×L1500×H1500
        • フィルター :ミスト除去フィルター(繊維フィルター)
      4. 塗料循環タンク1基
        • 材質:SUS304
        • タンク容量 :200L
        • 攪拌機:電動モーター 0.4Kw
        • 液面計:静電容量式
      5. 塗料循環供給ポンプ2基
        • 循環用ポンプ:電動ポンプ
        • 回収用ポンプ:
          ダイヤフラムポンプ
        • 吐出能力 :40L/min以上
      6. 粘度調整システム1基
        • 粘度センサー:
          音叉式粘度計
        • 制御方法:PID制御
        • 希釈液:
          上水自動バルブ供給
      7. ルーツブロアー3基
        • 型式 :ルーツブロアー
        • 動力 :インバータモーター
        • 設置距離 :
          チャンバーから30m以内
      8. 搬送装置2基
        • 入口コンベア:上下押えローラーコンベア
        • 出口コンベア:チェーンコンベア4条
        • 搬送速度 :20~60m/min
      9. 電気関係
        • 制御盤
          :操作制御盤自立型1面
          :ブロアー制御盤自立型1面

【SECシステムフロー図】

【SECシステムフロー図】

今後の課題

SEC塗装システムは、減圧環境下での塗装という今までに無い塗装条件で塗装を行う関係上、既存の塗装とは異なる現象が出る可能性が有ります。このシステムで使用する塗料性状及び塗膜性能と装置特性の整合性を十分確認して導入する必要が有ります。
この標準仕様はSEC塗装システムの基本的な装置構成に付いて述べた物です。
基礎工事・建屋工事・ブロアー室・既設設備改造工事・補給塗料供給装置・一次側電気、空気、水道工事・ダクト工事・その他標準仕様に記載の無い工事等は除外しています。
今後、本システムの導入を計画される段階で、ライン条件等を具体的に打合せを行い仕様を決定いたします。

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