27 2月 はがれ
塗装トラブルと対策
【はがれ 】
英語名:peeling
欠陥用語 | はがれ |
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英語名 | peeling |
類語 | はく離、ピーリング |
発生工程 | 塗装、乾燥・硬化、電着、前処理 |
現象 |
塗膜が付着性を失って下層面から部分的にはがれる。塗膜間の「はがれ」(層間はく離)も「はがれ」という。
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発生原因 | A:被塗物状態 ・塗面にワックス、シリコン、水などが残っている。 ・補修塗装で旧塗膜が焼付塗料の場合は研ぎが不十分である。 B:前処理 ・化成処理後の水洗が不足している。 C:塗料 ・下塗りと上塗塗料の組合せが不適当である。(下塗り塗膜硬度が高く、平滑で光沢がある面に上塗りする場合や、ペイントワニスなどの平滑な塗面に水性塗料を塗装する場合、および上下塗膜の線膨張係数の差が大きい場合) ・塗料と素材の組合せが不適当である。 ・溶剤の溶解力が不足している。 ・硬化剤の選択が間違っている。 E:塗装条件 ・電着塗装の場合:水洗までのドレン時間の短い場合は、水洗圧カが高すぎる。 ・旧塗膜の上に厚く塗り重ねをした。 G:乾燥・硬化条件 ・下塗りの乾燥が不十分か、または焼きすぎになっている。 |
対策方法 | ・塗面を溶剤で拭き取り清浄にする。 ・旧塗膜を入念に水研ぎする。 ・ノズルのつまり、噴射方向、洗浄時間などを調査、修正し、水洗を十分行う。 ・下塗、上塗塗料の性状組合せを検討し、適正な塗料を選定する。 ・素材に応じた塗料を選択する。(特に素材の表面が硬い場合に注意) ・適正な溶解力の溶剤を使用する。 ・塗装仕様に合った硬化剤を選択する。 ・水洗圧力を低くする。 ・規定の膜厚を守る。 ・上塗塗料を10~20℃下塗塗料より高い温度で焼き付ける。 ・指定の乾燥法、温度・時間を守る。 [備考]目につきずらい箇所の小さな欠陥はタッチアップ補修を行う。欠陥の範囲次第は、下塗り・中塗り・上塗りの再塗装を行う。 |
確認方法及び使用機器 | 目視 |
対策商品 | 水分計 赤外線水分計 硬度計 |
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